- SNSでダイエット情報、身体作り情報を手に入れる方
- 「痩せすぎ注意」「○週間で-△kg」という表現に魅力を感じる方
- 期待を裏切られるとやる気がなくなる方
- 情報を発信する側の気持ちになることで情報に躍らされにくくなります
- 取り組みに対する期待値が正常化され、モチベーションダウンがしにくくなります
「痩せすぎ注意」なんてあると思いますか？
はい、私もよく活用します！
その中で、ちょいちょい気になる表現があります
「【痩せすぎ注意！！】全身痩せるお風呂上がりの15分間ストレッチ」
「短期間で確実に10kg痩せる方法を教えます」
こういうの、見たことありませんか？
あ、それよく見かけます！
すごく魅力的なことが言われてそうでついつい見てしまいます！
そうですよね、「痩せすぎ注意」なんて言われたら一度は見てしまいますよね。
でも、「痩せすぎ注意」なものなんて本当にあると思いますか？
・・・笑
そう、そこに疑いの目を向けるあなたはヘルスリテラシーが高いと言えるでしょう。
もし、その謳い文句を信じ続けてしまいがちという方はぜひ今日の記事を見てください！
痩せるかもしれないけど「痩せすぎ」ではない？
では
「【痩せすぎ注意！！】全身痩せるお風呂上がりの15分間ストレッチ」
という表現に突っ込んでいきたいと思います笑
まず、皆さんの中で「痩せる」というのは体の中の何の量を減らすことでしょうか？
答えはおそらく
体脂肪
だと思います。
体脂肪は体にとって必要なものですが
多すぎると見た目や健康を損なうので
適量にしていきたいものです。
その体脂肪は
1kgあたり7,200kcalのエネルギーを持っています
日々の摂取エネルギーよりも消費エネルギーが7,200kcal上回った時点で1kg体脂肪が落ちるのです。
（本当はもう少し複雑ですがわかりやすくするためにこう表現します。）
ストレッチの消費カロリーは体重60kgの人で15分で36kcalです。
安静の消費カロリーが16kcalなので、ストレッチをすると20kcal上乗せされます。
7,200÷20=360
なので、
1日の中で安静にしていた時間を15分のストレッチに費やすと
1年で1kg痩せることができます！
かつ、
- 体が柔らかくなることで姿勢が整い
- 関節の動きやすさも向上するため
日常生活や運動時の消費カロリーがさらに増えることが期待できます！
確かに、ストレッチはずーっと続け長い目で見ると痩せる効果はあるといえそうです。
でも、痩せすぎ注意ではなさそうですね。
何が言いたいかというと・・・
このような発信で紹介されている内容そのもの（今回はストレッチ）は
身体にとって素晴らしいものでぜひ取り組んでほしいものが多いのですが
その効果を科学的根拠以上に盛ってしまうことによって
見る人が過剰な期待をしてしまうことです。
もちろん人間は全員一緒じゃないので本当にそれで痩せた人がいる可能性があることは否定しません。
とはいえ、誰もがそれで痩せられると思わせるような表現はやり過ぎです。
過剰な期待をしてしまうと
その期待通りの効果が出なかったときにやる気がなくなります。
やる気がなくなってやめてしまうとストレッチで本来得られる効果を失い
かつストレッチを行わないデメリットも被ることになってしまうのです。
確かに
youtubeは再生回数や登録者数
インスタはフォロワーやいいね！
の数が重要なため利用者の目を引きたい、という気持ちはわかります。
逆にそれを見る皆さんは
発信者側の気持ちになることで
そういった過剰な表現がなされている可能性があることを念頭に
過度な期待をせずに取り組んでもらえればと思います。
毎日ストレッチ15分だけやってストレッチの効果を十分に享受しかつ1年で体脂肪マイナス1kgできたら十分だと私は思います。
本当に減らしたいのは何ですか？
次に
「短期間で確実に10kg痩せる方法を教えます」
に突っ込んでいきます笑
体脂肪は先ほどの通り
1kg7,200kcalのエネルギーを持ちます
となると
体脂肪を10kg落とそうとすると
消費カロリーが摂取カロリーを72,000kcal上回る必要があります。
まず食事でどれくらい摂取カロリーを減らせるか考えてみましょう
20代の身長160cm、60kgの女性の平均基礎代謝は1,400kcal
その人が一般的な活動をしていたら
1日の消費カロリーは2,100kcalです
どんなに食事量を減らしたとしても基礎代謝量以上に減らすことは危険なため、食事で減らせる量は700kcal程度でしょう
（その人の現状の食事量でもちろん前後します）
となると
食事改善だけで10kg体脂肪を落とそうとすると約100日かかるわけです
2週間ではとても無理です。
そもそも基礎代謝ぎりぎりの食事を続けると代謝がさらに低下するので
それ以上にかかるか
健康を損なって断念
というのが現実的かもしれません。
となると、やはり運動と併用していく必要があります。
14日で72,000kcal落とそうとすると約5,000kcal
食事で落とすカロリーが700kcalとすると運動で必要な消費カロリーは4,300kcal
フルマラソンを3時間45分で走りきるペースで6時間走ると4,300kcal消費します
・・・もうこれ以上はいいですかね笑
上記の通り
2週間で体脂肪を10kg減らすことは不可能と言って差し支えないでしょう
では、なぜ2週間で10kg減らすがまかり通っているのでしょうか？
誰も「体脂肪」10kg減らすとは一言も言ってないからです
身体を構成するものの中で
体脂肪はどんなに太っている人でも半分（それもだいぶやばいですが）
男性は10％～30％、女性は20％～40％の範囲におさまる方がほとんどです。（健康の基準とはまた別）
つまり
半分以上は体脂肪以外のもので構成されています
摂取エネルギーを減らし、消費エネルギーを増やせば
体脂肪以外のものも当然減る可能性が高いわけです。
ダイエットではなるべく過剰についてしまった体脂肪だけを減らせるように
食事のバランスや運動内容や量を調整するのが望ましいですが
ただなんでも減ればいいのであれば
めっちゃ動いて食べなければいいわけです
体脂肪を含めた体重10kg減ならもしかしたら可能性は残されているかもしれません
それでも十分厳しいのでお勧めしませんが
また、BMI30以上などの体重がすごく多い人であれば
元々の食事量が多い可能性が高いため
食事量を通常に戻し適度に運動を行うことで短期間で痩せることも不可能ではないです。
それでも十分厳しいのでお勧めしませんが
ただ、実際その動画や発信内容を覗いてみると
そのような無茶、場合によっては摂食障害を引き起こすような内容が発信されているわけではなく
ダイエットのための正しい情報や正しい運動を発信していることが多いです。
やっている内容は素晴らしい
内容に対して謳っている、期待させる効果に正当性がないのです
実際、私もよく見ているチャンネルでお客様にもおすすめはしていますが表題の文言に関しては注意を推奨してます笑
表現をそのまま鵜呑みにしない
皆さんはまず
過剰な期待を煽る表現に対して気を付けられるように
なっていただければと思います。
そして
情報には罪はないケースも多いので
過剰な期待をせずに動画のトレーニングやストレッチ、食事のポイントに取り組めればいいですね。
「この情報実際どうなの？」という質問にもお答えしますので気軽にお尋ねください。
筆者自己紹介、パーソナルジム紹介
向井 大未（むかい ひろみ）
目黒区自由が丘、川崎市高津区久地、同多摩区宿河原にてパーソナルトレーナーとして活動中
フィットネス指導歴17年
取得資格
- 全米エクササイズ＆スポーツトレーナー協会認定パーソナルトレーナー
- 同協会ゴルフコンディショニングスペシャリスト（ゴルフのトレーニングの専門家）
- 同協会シニアフィットネストレーナー（高齢者トレーニングの専門家）
- ViPRパーソナルトレーナー（人間らしい力強い動きを引き出すトレーニング）
川崎市多摩区パーソナルトレーニングルーム
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連絡先はともに
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